ガンが発覚する少し前まではとても元気で、急に体調が悪くなり病院に行ってガンと申告されたときには本人は本当にびっくりしたと思うし、家族もみんなまさかという気持ちでいっぱいでした。
膵臓は沈黙の臓器の一つで、気が付いたり症状がでだしたタイミングではもう手遅れということが大半だということもこのことがきっかけで知ったし、余命が半年ほどと聞いたときには本当に信じられなかったです。
でもガンが発覚したばかりの頃はやはりまだ元気もあり、普通に話ができていて本当に病で余命半年なのかなとみんなが疑問になるくらいでした。
本人も「まだ死ぬ気がしない」と言っていたこともあり、周囲も「もしかしたらガンが消滅するのではないか」と話していたくらいです。
しかしそれからしばらくして夜中に「身体が痛い」というようになりだし、寝ていられないので徘徊してしまうように家の中をうろうろしていることがわかったときには、ショックもありどうにもしてあげられないことがもどかしかったです。
もしかしたらという気持ちを捨てきれず、お姉ちゃんっ子だった私の夫も一緒に他の県の病院まで行ってセカンドオピニオンを受けたりもしましたが、やはりタイミングが遅すぎて治療する術はないと聞いた時は帰り道の車の中で夫と2人で泣きました。
その後徐々にご飯が食べられなくなっていってしまい、身体が痛いという時には病院に入院するというタイミングも3回ほどありましたが、余命わずかな時間を病院で過ごさせるのも嫌だという気持ちと、家にいても身体も痛がっているしどうにも出来ないもどかしさで精神的に家族も落ち込んでしまいました。
1人でも家族の中にガンの人がいるだけで、みんなこんなに落ち込んだ気持ちと辛い雰囲気になってしまうんだなと思ったし、なんでガンになんてなったんだという気持ちも正直ありました。
最終的には本人もとても辛かったからか、「誰か変わってくれ!」と叫び出すこともありました。
普段はとても穏やかで心優しくおとなしいタイプの義母の姉だったので、病気というのは人を変えてしまうんだなと思ったし仕方ないことなのかもしれないとも思いました。
お姉ちゃんっ子だった夫はとてもショックを受けて精神的に少し病んでしまい、その時には義理の姉のことを少し恨みました。
でもまだ若いのにガンになった姉のことを見て、健康のありがたさと命は永遠ではないことを改めて実感したし、最後は安らかに過ごしたいと思いました。